【随時更新】大学入学共通テストの問題作成方針が公表されました

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大学入学共通テストは学習過程、思考を意識した問題設定のテストになる

高校生の子供を持つ親として、大学入試制度の変化はとても気になっています。

センター試験こと「大学入学者選抜大学入試センター試験」が最初に行われたのが1990年の1月の試験からということでちょうどその時に私立大学の試験を受けていたのが私。あれから30年近くたち、入試スタイルはセンター試験から2020年に大学入学共通テストに変わることが決まっています。

噂のような形でいくつかの話は出てきたこと、大学関係者などとのつながりの深い予備校などは現役高校生を対象に「大学入学共通テストトライアル」を始めています。そんな中2019年6月7日に大学入試センターは正式に問題作成の方針を公表しました。

分かる範囲でまとめてみます。もちろん子供のためでもありますが、せっかく調べたことなのでどこかの親御さんにもお役に立てればなと。どうぞお付き合いください。

箇条書きでまとめる大学入学共通テスト

あまり長くならないよう箇条書きでまとめます。

  • 英語は筆記200点、リスニング50点だったのがリーディング(筆記から変名)、リスニングとも各100点に変更
  • 国語と数学に記述式問題が加わる
  • 日常生活からの課題の解決能力を試す問題の登場
  • 資料を元にした考察による回答を試される問題の登場
  • 数学Iと国語、数学IAでは記述式の小問が3問出題される
  • 英語は語学力基準「CEFR」のA1~B1に相当する問題が作成される
  • 英語のリスニングは1回読みと2回読みを含むリスニング構成になる
  • 国語の記述回答は120字以内を想定、
  • 国語の時間は80分から100分に、数学2教科は60分から70分に増える
  • マークシート式では前問の回答を元に次の問題を解く形式を出題する可能性あり
  • 点数以外にも科目ごとの9段階評価も大学に提出、国語は細かい部分まで成績を提供する
  • 英語は「読む・聞く・話す・書く」の4技能評価、民間の資格や検定試験を導入

大学入学共通テストの難しそうな部分を調べてみる

調べていくうちによくわからない言葉がいくつか出てきたので調べてみることにしました。

語学力基準「CEFR」とはなにか

CEFRとは、「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment)」のことです。外国語の運用能力を、言語の枠や国境を越えて同一の基準で測ることができる国際的な指標です。欧州評議会(Council of Europe)により、20年以上にわたる研究と実証実験の末に開発され、2001年に公開されました。現在では38言語で参照枠が提供され、語学教育の現場で活用されています。(出典:CEFRで見る英語・外国語検定試験

この基準によって英語の語学力はA1、A2、B1、B2、C1、C2の6つに分けられ、A1とA2が「基礎段階の言語使用者」、B1とB2が「自立した言語使用者」、C1とC2が「熟達した言語使用者」に分けられます。

従来の英語スキルテストにはない「その言語を使って何ができるのか」を推し量る指標として使われるため、移住や就労、留学などにも役立つとのこと。ちなみにこれは英語だけではなく、フランス語やドイツ語などの多言語にも対応、「ドイツ語はA2でフランス語はC1」というような使い方をするようです。

共通テストではA1からB1程度に相当する問題ということなので、そのクラス分けをチェックしてみます。いずれも引用はブリティッシュ・カウンシルからです。

CEFR A1

具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。自分や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりすることができる。もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助けが得られるならば、簡単なやり取りをすることができる。

CEFR A2

ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる。

CEFR B1

仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。

つまり日常的な会話や英文が読解できることに加え、仕事や学校などの公的な場所での英語使用に差し支えがない程度のレベルまで求められるようです。また、単なる読解だけではなく自分から文章を考え作成する能力も問われます。

新しいマークシート方式

先程も書きましたが

マークシート式では前問の回答を元に次の問題を解く形式を出題する可能性あり

これに付け加え、先日ニュースで取り上げられていたマークシート方式に「複数回答」と「無回答」というのがありました。

複数回答は同じ問題の回答にいくつかの正答があり、回答が複数ありえること。マークシートをいくつか塗りつぶす可能性があるものです。そして無回答はその名の通り回答がないもの。マークシートを何も塗らないのが回答になるパターンも登場するのでは、ということでした。

もしかすると今回はこのパターンは採用されないかもしれませんが、以前のような「1問題1マーク塗りつぶし」ではない問題が出てくる可能性を考えておくほうが良いのかもしれません。

民間試験を採用する大学、しない大学

英語に関して民間の試験や資格を導入すると書いたのですが、それを採用しない学校がすでに出てきています。例えば京都大学。

京都大は14日、現行の大学入試センター試験に替えて2020年度から始まる「大学入学共通テスト」で導入される英語の民間資格・検定試験の成績提出を、出願の必須条件にしないと発表した。
山極寿一学長が会長を務める国立大学協会は、受験生に民間試験を課すことを基本方針としている。一方、東京大などが民間試験の成績提出を必須としない意向を示している。
京大は「諸事情で民間試験を受けられない受験生に配慮した」と説明した。同等の英語力を高校からの書類などで証明すれば、出願を認める。

京大も民間試験活用せず=新共通テストの英語
リンクは消されているようです。

大学生の子供への仕送り額が年々下がるのと同様、子供への教育費が捻出できない家庭というのも少しづつ増えているようです。諸事情というものがそのあたりを考えているのであれば「学ぶ機会を平等にする」という京都大学の姿勢は素晴らしいと考えます。

京都大学で採用しないと打ち出したあたり、一般の私大もそれにならう可能性はあるのではないでしょうか。