公共の場での泣き止まない赤ちゃんについて考える

他人への配慮は求められる、でも歩み寄りはどちらにも必要

昔なら「思ったけどちょっと我慢して言わなかったこと」がSNSの普及によっていとも簡単に発信できるようになりました。ブログで記事、となると大ごとかもしれませんけど、例えばTwitterだったら本当に一言つぶやくことが出来ます。

その一言が人によってはあっという間に何千、何万人もの目に触れるわけです。

しばしば目にするのは公共の場で泣いている赤ちゃんに向けられたいい話や悪い話。良いじゃないかという人もいればうるさいという人もいます。

先に言っておきますが「どっちが正解」なんてものはありません。いいと思う日もうるさいと思う日も私にはあるのです。

両方経験したものとしての公共の場の赤ちゃん問題

例えば僕がデートをしてレストランに入ったとします。二人で楽しい会話をしようとしていたら隣で赤ちゃんが泣き止まなかったとしたら。泣いているのを気にもせずに親は子供をほったらかしで楽しそうに喋っていたとしたら。

「赤ちゃんがうるさい」とは絶対に思います。

意識が高いとか低いの問題じゃなくて「うるさいかうるさくないか」というとうるさいと思います。自分たちのデートの邪魔になってるんだから。

好きな人と楽しい時間を過ごそうとしているのに横で面倒をみない親のせいで泣き止まない赤ちゃんがいても「赤ちゃんは泣くのが仕事」なんて微笑ましく僕は思えません。

うるさいもんはうるさい。迷惑なものは迷惑。もしかしたら露骨に「うるさいな」と言ってるかもしれないし、こっそり店員さんに「ちょっとあの親注意して」と頼むかもしれません。

でもこれは泣いている赤ちゃんを恨んでいるんじゃなくて「誰もがそれぞれの時間を過ごそうとしている場所で迷惑をかけている人(親)がいる」ことに対して責任を感じない親に対する恨みであり、誰もがその店でそれぞれの楽しい時間を過ごすことを邪魔されているのに無視している店員への怒りでしょ。

では今度は結婚して子供ができて子供が小さいときの話をします。

兄弟が生まれたりするとどうしても家に留守番させるわけにもいかず、赤ちゃんを連れて買い物に行ったりする用事もできます。出来ることなら首がすわるまではせめて家に置いておきたいけど、それができない事情もあったりはするものです。

さて、食事の時間にレストランに行きます。寝かせやすい和室の個室などをなるべく選んだり、ベビーカーやクーファンが置きやすいお店をなるべく選びます。

寝ている間にもちろん食べ終われたら良いんですけど、お皿のガチャガチャいう音や周りの雰囲気や他のお客さんの声などでびっくりして泣き出すこともあります。夫婦で一緒だったらどちらかがご飯を先に食べさせて、もうひとりが泣きやまない赤ちゃんを連れてお店の外に出てあやしたりします。

先に食べ終わったほうがあやすのを交代してもう一人は残りの食事を食べ終わります。その頃には子供も泣き止んでいたりして食事しているところに戻ってきたりします。「すみませんーうるさくって」なんて隣の席の方にお詫びするとこんな声を掛けられたりします。

「いいんですよ、赤ちゃんは泣くのが仕事みたいなものですから」

そう言われると小さな子どもを持つ親としてはほんとうにありがたいなと思います。迷惑をかけているという自覚があるからこそなるべく迷惑をかけないようにしようとしているのですから。

そこには「子供は泣くのが仕事だからしょうがないじゃない」なんて思う親はあまりいないと思うのです。よっぽどの毒親でなければ。

もちろん、これが正解だ、なんて言い切るつもりはありませんが少なくとも多くの子供を持つ親は周りに対して配慮もしています。公共の場で泣き続けるときにはこっちが泣きたくなる時だってあるのです。

相互理解みたいなものが大事なのでは

たとえばさっきの話で、僕が結婚前の時にそんな風に泣き止まない子供を外に連れ出してあやすパパ、ママがいたら「ああ周りに気を使ってるな」と思います。泣き止んで戻ってきて「うるさくてすみません」なんて言われたら、さっき一瞬でも思った「うるさいな」という感情もちょっと和らぎます。

そんな相互理解のようなものが大事なのかなと思っています。子供を持つ親としての周りへの配慮とか、ちょっと泣くのも赤ちゃんの仕事の一部だよね、という思いやりみたいなものとか。それを相互理解とよびましたいま。

以前こんな発言をSNSでしたことがあります。

夏に赤ちゃんを抱いていると腕のところに赤ちゃんの頭が来たりするんです。暑いでしょ、汗かくでしょ、タオルを載せたりもするんですけど汗疹(あせも)が出来たりするんですよ。ただでさえ体温高いのにさらに高い赤ちゃんだっこしたりしたら。

普通なら汗疹ができたら薬を塗ったりするんですけど、赤ちゃんがいると変に薬を塗ると赤ちゃんについちゃうんですよ。だから薬が塗れない。だからなかなか治らないし、抱いていないときに流水と石鹸で清潔にしてベビーパウダーをポンポン振るくらい。

腕の細いお母さんは赤ちゃんを抱っこするだけで筋肉がつく、なんていいますよね。でもそれらを体験していないと理由がわからない。なんでそこに汗疹ができやすいのか、なぜ腕が太くなるというのか。

でも、こういうのって自分が実際に経験しないとわからないんですよね。「あのお母さん、腕のところの汗疹すごいな」としか思わないかもしれない。でもそれにむかって「そんなことも知らないのか」とバカにするのも間違ってるし、「汗疹は育児の勲章だ」みたいに自慢するのもやっぱり違うんですよね。

そこが相互理解したい部分。ああなるほどな、お互い大変だなとかって。

親には親なりの苦労とか楽しみもあるし、公共のいろんな場所で迷惑を掛けてるところもある、でも公共の場を利用する人もちょっとそんな所で配慮を受け止めてあげるだけのゆとりみたいなものもあって欲しい、そんなふうに思います。