もちろん主婦以外にもオススメしたい一冊!
先日京都にぶらり旅をした時に喫茶店で読んでいた本。この本はずっと楽しみにしていて、発売前からamazonに予約していて発売日に手元に届いた一冊。
著者の前田めぐるさんはまさにフリーランス。
大学を卒業されてから4年間、企画制作会社で腕を磨き円満退社して結婚しフリーランスとして独立。ある時は家事、ある時は育児、そして最近ではお母様の在宅介護も。そうしてフリーランスを28年も続けている大ベテランです。
実際お会いしたことがありますが、その重々しさを感じさせないところが逆に「ただ者ではない感」があってすごかったです。2015年に京都で琳派の展覧会があったんですが、Facebookに「行く!」と書いたら「チケットありますよ!」ってお声を掛けていただいて京都の駅前でお会いしたんでしたっけ。その節はお世話になりました。
さて、そんな前田めぐるさんが書いた本を私は3冊持っています。
ううん、絶対に貸さない。だって返さないでしょ?気に入ったら。
「ソーシャルメディアで伝わる文章術」については以前記事を書きました。ブログを始めて約半年ほどで書いた記事、自分で読んでもなんだかカスカスで恥ずかしい(笑)とても良い本なのにその魅力の1/10も伝えられてないなぁ。
さて、そんな前田めぐるさんの新しい本が「前田さん、主婦の私もフリーランスになれますか?」というもの。「家事や育児の真っ最中、会社で働くのはちょっと無理そうだけど家でできる仕事ってないのかなぁ」と思っている主婦の方に是非読んでほしい内容になっています。
が!!
この条件の「家事育児をしながらでも自分を輝かせたい、新しい仕事を広げたい、仕事を両立したい」というのは、そのまま僕のようなブロガー、アフィリエイターにもあてはめることができます。これもまたフリーランスの働き方の1つと言えるでしょう。
仕事をしながら、休みの日には子供と遊んだり家事をしながらでも夜の少しの時間にブログを書いたりアフィリエイトの記事を書いたり情報交換をしたり。もちろん続けていくことが大前提ですが、そのために必要なことや意識しておきたいこと、今後に参考になるであろうことがこの本にはギュッと詰め込まれています。
足元の現実に戸惑いながらも、今日よりいい明日をつくりたい。
自分の道を切り拓いていきたい。
自分の大切な人たちと、自分の人生も楽しみながら、社会の役に立ちたい。
自分を生かしきって、働き続けることの価値を実現したい。「前田さん、主婦の私もフリーランスになれますか?」はじめに、より引用
そう考える方にとってヒントになる事をたくさん見出すことができる本だと思います。
章立てはこんな感じです
この調子で書き出すと全文丸写ししてしまう勢いなので、章立てをご紹介しておきます。
序章 そもそも、フリーランスって?
わかるようでわからないフリーランスという仕事、その仕事のなりたちやメリットやデメリット、どんな仕事がフリーランスに向いているかなどがまとめられています。
第1章 何から始めたらいいの?【準備】
フリーランスとして仕事を始める前の準備編です。心がまえとして持っておきたいこと、資金や事務所、資格がいるかどうかなど、
第2章 オリジナルを尖らせるには?【商品】
実際にフリーランスとして仕事を始めるにあたって、自分という商品の価値を作り上げることに必要な事は「自分だけのオリジナル」を見出すこと。そのために必要なものやチェック方法、自分の強みを見出すための秘訣などをまとめてあります。
第3章 価値を伝えて頼まれるには?【情報発信】
フリーランスの仕事というのは自らを商品として発信していくことが大事。ブログやSNSといったセルフメディアの使い方、自分という商品のブランディングについて学べます。まぁこのブログを今読んでいる方なら得意な方が多いと思いますが(笑)
第4章 次の場所へ行きたい【セカンドステージ】
フリーランスとして仕事を始めた時につまづく問題、うまくいくはずなのにうまくいかない、売れる商品のはずなのに売れない、そんな時にちょっと気づくことができる改善策や考え方、今までの考えに新しい価値を与える方法などを紹介しています。
第5章 育児・介護と仕事は両立できる?【ライフイベント】
主婦が仕事をする上で考えなくてはならない家事や育児、介護のこと。理想論だけでなく著者が実際に経験してきたことを踏まえながら、その難しさと考え方のチェンジ、クライアントに伝えておくべきことなどをまとめています。
終わりに
ここもいいです。見事に「働きたいと思っている主婦の方」の背中をグッと押してくれる文章だと思います。ここを読むだけでも著者の思いがすごく伝わります。
この本を読んで感じたこと
読み手意識の強さ
よくあるこの手の本の悪いところは「上から目線で押し付け気味の言葉の羅列」になりがちなところ。自分が成功したからって読者の誰もが成功できるわけじゃないのに。しかし前田さんの本というのはそういう気配が全くないのです。上から目線というよりは、二人がけベンチに一緒に座って一冊の本を読むがごとく。
読者の人の事を一生懸命考える前田さんだからこそ連ねることができる文章かなと。
「うん、私にも何かできそうな気がする」忙しい主婦の方でもふとそんな事を思えるような本じゃないかなと思います。
わかりやすく読みやすい、ポカリスエットのような文章
注意を引きつけたいがために辛口の「激炭酸」のような煽りや非難などが入っている文章や、抑揚がなく淀んだ「ぬるま湯」のような文章ではなく、本当に文章がこなれている、そしてしっかりと頭に入り水分補給ならぬ「知恵の補給」ができるような文章。
読み終わってからも何かがあるたびに本棚から取り出して「この辺にいい一文があったはずなんだ」って探したくなるような(実際探します)そんな言葉です。
いやいや、はぐれブロガーな私が書評するなんていうのもおこがましいですが、読みやすく意味を把握しやすい、文章に温かみがあって「読み心地が良い」のは文章を書く人にとっては本当に理想です。こうなりたい(だからおこがましいって)
最後に
ぜひ手に取ってみて下さい。主婦の方もそれ以外の方も。もう一度言いますが、貸しません。返ってこない気がするから。