ハンモックは震災時に便利なグッズとして使える
他の記事を見ていただいてもわかると思うのですが、私は生活必需品としてハンモックを愛用しています。夜寝る時のベッドとして、映画や読書をするときのソファー代わり、うたた寝するのにも本当に優れています。
そのハンモックのメリットは実際に生活で使用してみるとよく分かるのですが、被災したときにも非常に便利なものではないかと思いました。この記事ではハンモックのメリットが被災したときにどのように有効利用できるかを書いてみたいと思います。
ハンモックの特徴とメリット
仕組みが簡単なこと
ハンモックでも様々な形状のものがありますが、もっとも簡単な作りのものは「大きな布の両端を袋縫いしてあり、そこに紐が通っただけ」のものです。つくりが簡単なので値段も安いのです。2000円くらいからあります。
ダンボールで作るベッドなど最近はさまざまな商品がありますが、ハンモックは設営が非常に簡単です。例えば3mほど間隔で植えてある木があればそこにロープで固定してやるだけでハンモックを吊るすことができます。建物やフェンスなど頑丈に固定できるものがあれば設置が可能です。すぐ設営できてコンパクト、省スペースです。
余震が続く時、体育館の中ですら怖いと感じる方も多いといいます。屋外でも簡単に設置が可能です。
夏場で蚊などが気になる、という人のために蚊帳付きのハンモックもあります。
ハンモックは空中で寝ることができる
そもそもハンモックというのは、南米で地面にいる毒虫などから身を守るために生まれたといいます。高い木と木の間に布を渡して寝たことから始まるハンモックはその後ヨーロッパに伝わります。
地面にいる毒虫から、というのはもちろん、地面が濡れていたりしても影響を受けず寝ることができます。
硬い体育館の床で寝ることで疲れが取れなかったりするとも聞いています。支給されるものがダンボールシートや毛布だけになると柔らかい布団で寝るのも困難なことも。これは実際に寝てみないとわからないかもしれませんが、ハンモックは体重のすべてをハンモック全体で支えるため、硬い床に寝て起きるような「部分的な痛み」がでません。これを体圧分散といいます。
フローリングなどの硬い床に寝転んでみるとわかると思うのですが、床に設置している部分の「かかと、お尻、腰、背中、首」に体重が部分的に掛かるため痛みがでます。ハンモックにはこれがありません。硬い、冷たいといった床から離れて空中で眠れる、からだを休めることができるというのは震災時などの大きなメリットになると思います。
洗えること、すぐ乾くこと
先日もパラシュート素材のハンモックを洗濯ネットに入れて洗濯機で洗い、夕方の西日だけで乾かしましたが1時間もかからず乾きました。もともと生地が薄くて丈夫、乾きやすいというのがパラシュート生地のメリットなので当然といえば当然なのですが、これが震災などのときには衛生面でのメリットになります。
入浴が毎日できない場合などは感染症や皮膚病などが心配されますし、支給された毛布なども毎日干したり洗濯できるわけではありません。夏場だとどうしても不衛生になりがち。これは薄くて丈夫なハンモック生地限定の話になりますが(綿生地などのものもあります)、すぐ洗えてすぐ乾かすことができるので非常に衛生的です。
広げれば四角い布になること
先程も書きましたが、ハンモックの多くは「大きな布の両端を袋縫いし、紐を通しただけ」のものが多いです。その紐をはずして広げれば普通の大きな布になります。
震災で避難所生活を送る場合に困るのがプライバシーの確保。男女が同じ体育館の中で生活することも少なくなく、着替える場所に困ったり「いつも誰かの目が気になる」という話も。
ロープなどを使いハンモックをカーテン状にしてやれば簡単な目隠しやパーテーションとして使用することができ、夜はハンモック、昼は目隠しといった使用方法や、棒を通してやれば担架にすることができたり、強度を生かして荷物や衣類などを運んだり日焼けを防ぐタープとして使うことも。
防水スプレーなどを使えば簡易のテントにすることもできます。
小さくたためること
これは私が夏場に愛用しているパラシュート生地のハンモックをたたんでポケット(袋になります)に入れた状態。こんなに小さいのです。
手のひらに十分収まるサイズです。これで2人乗りなのですがこんなにコンパクトです。このハンモックで長さが2.6m、幅が1.4mというサイズです。
もし「吊るす場所がない」というのであればこういう「ハンモック+スタンド」のセットのものも。この「ゆらふわモック」は私も使っていましたがスタンドが組み立て式ではなくて「折りたたみ式」なので広げて金具で固定するだけの簡単さ。重さも8kgちょっとしかありませんので持ち運びも十分可能です。キャンプで持っていく人なども多いです。
自立式ハンモック「ゆらふわモック」は簡単に片付けらる手軽さと安定感がオススメ
折りたたんだフレームを固定するだけでハンモックが簡単にできあがる我が家にはじめてのハンモックが到着。購入したのは自立式ハンモック、つまり壁や柱にハンモックを吊るすのではなく、自立式のスタンドがセットに...
最後に
ハンモックはくつろぐものだし震災時に?ふざけるな、といいたい方がおられるかもしれません。が、持ち出し袋に入れても損しないものだと思います。使っている私が感じたメリットを書いてみました。
参考にしていただけると幸いです。しかし、そういう災害が起きないことを祈ります。