いままで2回に分けてMTBからグラベルロードに乗り換えることについての記事を書いてきました。今日は3回目です。
MTBからグラベルロードバイクへの乗り換えで考えたこと、選び方備忘録その1
走破性、快適性、使いやすさで選ぶ「グラベルロード」への乗り換え2019年に購入したMTBはMARINの「DONKY SE」というもの。セミファットバイクに分類される幅広(3インチ)タイヤのバイクです。...
MTBからグラベルロードバイクへの乗り換えで考えたこと、選び方備忘録その2、メリットとデメリット
MTBの走破性とロードバイクのロングライド性能をミックスしたグラベルロードバイク先に書いた記事では私の自転車遍歴をいろいろとご紹介しました。体重をへらす目的で通勤の原付バイクを自転車に変えたことが自転...
通勤と自転車でのキャンプ、それも遠くへ出かけることを考えると悪路走破性よりもロングライドに適したグラベルロードへの乗り換えを進めようと考えたところまでが前回まで、次は「グラベルロードに求めるスペックなど」について考えてみます。
同じようにグラベルロードへの乗り換えを検討している方の参考になれば嬉しいです。
グラベルロードの特徴、価格別スペックとは
前回の記事にもまとめましたが、グラベルロードの特徴はこのようにまとめられます。
グラベルロードバイクとは
- 形状はロードバイク(ドロップハンドル)
- タイヤはロードバイクよりも太く頑丈
- フレームはカーボン、アルミ、クロモリとロードバイクと変わらない
- ギヤ、チェーンなどはロードバイクのものとグラベル専用のものもある
- アスファルトだけでなく砂利道や石畳なども走れる
- バイクパッキング装備を取り付けるためのネジ穴がたくさんあいている
- ロードバイクよりも乗車姿勢はゆったりでロングライドに向いている
ロードバイクの走行性能とMTBの安定性を兼ね備えた「自転車で旅に出たい人にピッタリな」自転車です。
ここ数年のアウトドア、自転車ブームによってグラベルロードの人気はかなりあがっていて、今までロードバイクしか作っていなかったメーカーが参入するようになり選ぶ側にとっても嬉しい限りです。
価格帯としては10万円未満から、ロードバイクに比べれば上限はかなり抑えられています。
ざっくり価格帯でスペック等をまとめてみました。
価格帯別グラベルロードバイクの特徴
10万円未満のグラベルロードバイク
10万円未満
- フレーム、フォークともクロモリかアルミ
- メインコンポはSHIMANOのClariS
- 機械式のディスクブレーキ(TEKTRO)
- 前後ともクイックリリース
例:RITEWAY SONOMA ADVENTURE、JAMIS RENEGADE A1 など
まずはここから、という方も多い価格帯。タイヤも太くアルミやクロモリのフレームで頑丈で使い勝手も良いと思います。
とりあえずグラベルロードで走り回ってみたい、旅に出てみたいという方ならここから始めるのも。
10~15万円のグラベルロードバイク
10万~15万円
- フレームはアルミ、クロモリだがフォークにカーボンフォークが混ざり始める
- メインコンポはClariSからSORA、狙えばTIAGRA、
- 機械式に加え油圧式のディスクブレーキが一部に採用
- クイックリリースに加え前後または両スルーアクスルが出てくる
例:GIANT CONTEND AR3、FELT Broam40、FUJI JARI2.3 など
ロードバイクと価格的に重なってくるのでカーボンフォーク、メインコンポが充実してくる。機械式のディスクブレーキに加え油圧ブレーキを採用するモデルも出てくるのもこの価格帯。
フェルトのBroam40はアルミフレームにカーボンフォーク、コンポにTIAGRAを搭載して油圧と機械のハイブリッドのディスクブレーキ。フロント、リアともにスルーアクスル採用と検討していた一台。
スルーアクスルというのはフレーム、フォークとタイヤを固定するための方式の1つです。
ママチャリのように簡単に脱着できない固定タイプから取り外しのしやすい「クイックリリース」を採用しているものが低価格帯グラベルロードバイクには多いですが、ホイールを脱着したときに微妙にズレができるとディスクが擦れて「シャリシャリ」音がしたりするのです。
砂利などが噛んだ程度でも擦れた音が出たりするのでちょっとしたストレスでした(今の自転車がクイックリリース+機械式ディスクブレーキなのです)
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15~20万円のグラベルロードバイク
15万~20万円
- フレームはアルミとクロモリ、フォークはカーボンフォークがかなり多くなる
- メインコンポはTIAGRA、この価格帯からグラベルロード用のSHIMANO GPX、SRAMのApex1なども採用
- ディスクブレーキは油圧式/機械式に分かれる
- ほぼ全車12mmのスルーアクスル採用
例:JAMIS RENEGADE S3、BASSO TERRA、Cannondale Topstone 2 など
軽量化などスペックの充実が一気にあがる価格帯。アルミ/クロモリのフレームにカーボンフォーク、SHIMANOのTIAGRAかGPXあたりを搭載したモデルが多くなり選択肢が一気に増えます。
CannondaleのTopstone2は最後まで悩んだ一台。CannondaleのアルミフレームにGPX、油圧ブレーキ採用で税抜175,000は魅力だったものの…色がどうしてもワタシ的にはちょっと。なぜ紫なのか・・・
写真はCannondaleさんの公式サイトからお借りしました。
実はこの価格帯にBASSOの「TERRA」というモデルがあります。クロモリフレームにカーボンフォーク、GRX600搭載でタイヤがパナレーサーのグラベルキングSK 700×38Cと旅バイクとしてはすごく気になりました。細身で素敵な1台ですね。
20~30万円のグラベルロードバイク
20万円~
- アルミ、クロモリに加えカーボンフレームが登場、フォークもほぼカーボンになる
- コンポはSHIMANO105、GRX600~810がメイン
- ほぼ油圧のディスクブレーキ、この価格帯以降は完全にスルーアクスル化
例:GT GRADE CARBON ELITE、FELT VR Advanced 105、FUJI JARI1.3 など
20万円以上になるとカーボンフレーム、GPX810、油圧ブレーキとロードバイクにどんどん近くなっていきます。
正直なところここまでいくと「ちょい置き」してキャンプしたりするのが怖いレベルなので選択肢からどんどん離れていきました(笑)
30万円超のグラベルロードバイク
30万円超~
- カーボンフレーム+カーボンフォーク
- アルテグラ、GPX810、SRAM RIVAL1×11などハイスペック化
- 純正油圧ブレーキ搭載
例:眩しくて見ていられません(笑)
このクラスになるともう「欲しい」と思えなくなってくるので割愛しました。
カーボン+油圧ディスクブレーキ、メインコンポはSHIMANOのULTEGRA かGPX、SRAM RIVALなど高スペックのものが搭載。さぞや走るだろうし軽いだろうし良さそうですが、コンビニで置きっぱなしにするのも温泉に浸かるのもキャンプで一晩目から離すのも怖い。
私には高嶺の花というか、おそらく一生購入しないであろうスペックでした。
グラベルロードをどの価格帯から購入するか
今回の自転車乗り換えについて考えたのは、キャンプにも行きたい、ロングライドもしたい、通勤にも使いたいというスペックが欲しいということ。
上記価格帯で言うと15万円~というところ。
こんなグラベルロードが欲しい
- アルミフレーム+カーボンフォーク
- SHIMANOのGPXかSRAMのAPEX1×
- フロントシングル
- 油圧ディスクブレーキ
- フレームバッグなどをつけるためのダボ穴が多い
- スルーアクスルは必須
- 汚れてもいい色
この条件である程度メーカーなどを絞り始めました。
- JAMIS RENEGADE S3
フレームがクロモリで除外 - FELT BREED30
GRX600の1×11にアルミフレーム、カーボンフォークながらも色が気に入らず - Cannondale Topstone 2
既出、色の紫がどうしても受け入れられず - TREK Checkpoint ALR 5
GRX600と815のミックスながらも色・・・
こうやって見ていくと自分の欲しい価格帯は15万円以上ですがカーボンフレーム未満、意外とニッチな部分のようです。
最後には近所に出来た自転車屋さんのオーナーさんにまで「おすすめのグラベルロード」について聞き始める始末。
そして最後納得して購入したのがFUJIのグラベルロード「JARI1.3」の2021年モデルでした。
たくさんあるグラベルロードバイクの中でなぜJARI1.3に決めたのかは次の記事でご紹介します。
グラベルロード選び、FUJI JARI1.3 2021年モデルを選んだ理由
クロス、ロード、セミファットMTBと乗り継いだ結果のグラベルロードバイク自転車遍歴からグラベルロードを購入することにした経緯などはこちらの記事3つから…いろいろな検討を重ねた結果、FUJIのJARI1...