【重い、うるさい、疲れる】古くなった自転車を新車のように蘇らせる3つのメンテナンス

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お手軽メンテナンスで自転車への愛情を取り戻そう

子供の頃初めて買ってもらった自転車のことを覚えていますか?

自分をどこまでも遠くに連れて行ってくれる自転車。スピードを出すと風がヒューヒューと鳴り、景色をどんどん後ろに置いていく自転車。「盗まれたらどうしよう」と3分間自転車から離れるだけで鍵を必死に掛けていた自転車。

初めての自転車はとても愛情をかけて乗っていたと思うのです。布で丁寧に磨いたり、パンクしたときには大事に手で押して自転車屋さんまで歩いていったり。

ところが。

カラダが大きくなるにつれ買い直していく自転車はだんだんと実用向けになり、通学のもの、通勤のもの、ただの移動手段になっていきます。

チェーンのあたりからジャリジャリ変な音がしてもタイヤの空気が少なくて地面とホイールがぶつかってゴツゴツしても気にならない。盗まれたら安い自転車を買い直したらいいや、中古でも売ってるんだから。

そう、そうして大人になるにしたがって自転車の愛が失せていく人が多いのです。さて、そこで。

自転車を劇的に生まれ変わらせる3つメンテナンスのことを書こうと思います。もちろん、自転車に乗るのが趣味で毎週きちんとメンテナンスをしてるという人には物足りないものになります。

でも、通勤や通学でちょっと自転車に乗ってるけど、自転車って疲れるし重いしだるいんだという人には「おおっ」という内容だと思います。

3つやっても1時間もかからないです。でも手は汚れるので、今度の日曜日にでもぜひ頑張ってみてください。

1つ目 タイヤに空気をいっぱい入れること。

タイヤに空気はちゃんと入ってるよ、と言う人が多いと思いますが、僕が街なかで走っている自転車を見て、「空気がちゃんと入ってるな」と思う自転車は3割もありません。ロードバイクなら90%、クロスバイクなら70%くらいの人はしっかり空気を入れているのに。

タイヤの空気が少ない状態で走ってる自転車は当然ながら重いです。タイヤと地面の接地面積が多ければ多いほど自転車を漕ぐ抵抗は増えます。抵抗が増えるから重いんです。

さっそうと走るロードバイクを見かけることもあると思いますが、非常に細いタイヤを履いています。あれは接地面積を減らすことと、高圧の空気を入れることができるためにあんなタイヤを履いているのです。

本当は空気圧を測れる空気入れで適正な量を入れるのが一番いいのですが。よく使うかたは買ってしまったほうが気持ちよく自転車生活を送れます。

自転車のタイヤの空気を入れる部分(口金)には米式、英式、仏式などがあるのですが、この商品はどれでも使えるようになっています。

ちなみに普通のママチャリは英式、クロスバイクやロードバイクは仏式が多いです。今はママチャリに乗っているけどいつかクロスバイクに乗りたい、という方などはこういうタイプの空気入れを是非買っておきましょう。

下宿していたり「部屋に物を置きたくないんだ」という方は自転車屋さんの店の前に「空気入れをご自由にご利用ください!」と書いてあるのを使わせてもらいましょう。無料のところもたくさんあります。

空気を入れていて「入れすぎてタイヤが爆発するんじゃないか」と思うかもしれませんが、よっぽどタイヤが古くて劣化していないかぎり大丈夫です。

もしそれでタイヤが破れて破裂したとしてもタイヤの寿命ですし、普段走っているときに破裂するよりよっぽどまし、タイヤ交換の時期が来ていたということです。

時々指で押して確かめながら空気を入れましょう。目安としては「タイヤの側面を親指と人差指でギューとおもいっきり挟んでみてちょっとだけ凹むくらい」だと思います(スポーツバイクはのぞく)空気が少ないとペダルも重いしパンクしやすくなります。

パンクというのは段差などで「ゴン!」とタイヤとホイールがぶつかった時に、タイヤの中のチューブが押しつぶされて穴があく(2箇所穴があくことが多いのでスネークバイト(蛇の噛み跡)などと呼びます)ことが多くなります。

それらを防ぐためにまずは「タイヤに空気をしっかり入れる」がまず一番。自分でちゃんとやろうというなら先程ご紹介したような空気圧ゲージつきの空気入れをおすすめします。

ブログ管理人は自転車大好き、こんな場所も走りに行ったりします。

 

2つ目 チェーンに油をさしてやろう

自転車というのは、ペダルを漕いだ力をホイールについたギヤに伝えることで走ります。

ペダルとギヤは直接つなぐことができないので、チェーンを使って力を伝えるわけですが、そのチェーンが錆びてたり汚れてたり油が足りなかったりすると余分な力を使うことになってしまいます。高い自転車はゴムベルトがチェーンの代わりに使われていたりしますね。

自転車屋さんに行くとチェーン洗浄材なども売ってますが、それはもったいないので機械油を使いましょう。100円均一に売ってるもので十分です。

ここでは安い機械油を使ったメンテナンスの仕方を紹介しておきます。用意するものは機械油と古い布、使い古した歯ブラシなどもあるとなお良いです。軍手もしたほうが良いでしょう。

まず、ちょっとしゃがんで手でペダルを逆回しに回してみましょう。ぐるぐるぐる。この時のペダルの重さを覚えておいてください。あとでびっくりするために。

砂利などが多い道を走る方はペダルを逆回しにしながらチェーンに歯ブラシを当ててみましょう。砂利がポロポロ落ちてくることがあります。これはチェーンに挟まった砂利なのですが、チェーンがクルクル回るときに邪魔になっています。これらを取り除くのが軽やかにチェーンが回るのにとても大事なのです。

つぎに油をさしていきます。最初はチェーンをグルグル回しながらチェーンに油をつけていきます。油がチェーンに馴染むまでチェーンを逆回転させましょう。馴染んだと思ったらチェーンに布を当てて余分な油を拭き取ります。手を挟まないように気をつけて。

おそらく布が油に混ざったサビとか汚れとかいろんなもので真っ黒になっているはず。拭き取れたらまた油を注してグルグル回して拭き取ります。これを数回繰り返していくうちに拭きとる汚れがマシになってきます。

余分につけた油もつぎの汚れを引き寄せてしまうので、最後は油をさして拭きとったところで終わりです。拭きとっても肝心な部分には油が残ってるので大丈夫です。

さて、最初にやってみた「ペダルの逆回し」をおぼえていますか?取れたチェーンの軽さを体験できると思います。

ただ、この作業は間違いなく汚れるので服装にはお気をつけを。楽しくなって全力でチェーンを回転させると油が飛ぶかも!軍手も怪我防止の為に必要です。

3つ目 サドルの高さを変えてみよう

普通に乗るだけならこれまでの2つで十分なんですが、もうちょっと「軽く漕いでみたい、スピードを出してみたい」ということならサドルの高さを変えてみるのをお勧めします。

初めて乗った自転車で調整するとき「サドルの高さはつま先が地面につくくらい」などと習うことが多いんですが、これは転びそうになった時に足が着地しやすいからであって、快適に自転車を漕ぐにはちょっと低いんです。

もっとも足を滑らかに回転させる(ペダルを漕ぐ)ことができるサドルの高さは「ペダルにかかとを載せてペダルを回した時、膝がちょっと曲がるくらい、でサドルの高さを調整してみましょう。

たぶん「えっ高い」と思うはずです。おそらくサドルにまたがると足が地面につきません。もしくはつま先がかろうじて地面をさわるかさわらないか。写真の男性くらいの高さがちょうどいいくらい。

Ben_Kerckx / Pixabay

危なかったらブレーキを掛けてとまったらいいんです。この高さに慣れれば降りるのもまったく難しくありません。要するに慣れです。これまで低いポジションで自転車を漕ぐことでつっかえていた足がなめらかに回せるようになると、ものすごく楽に自転車を漕ぐことが出来るようになります。

そしてこの高さで走り慣れてくると足が一回り細くなりますので女性もぜひやってみてください。最初は怖いかもしれませんけど実はこれが一番のオススメ。

自転車に乗れた時、貴方は風と一体化する

とか書くとかっこいいかと思ったら今ひとつでした(笑)あの頃の感動を再び味わってもらえれると嬉しいです。本当はもっとメンテナンスするところもあるし、異音がする自転車は自転車屋さんに持ち込むのが一番なので。ブレーキなどは素人判断せず自転車屋さんでしっかり見てもらって下さい。ブレーキの部分のゴムは消耗品です。

ぜひ大事に乗って自転車を愛してやってください!