前後のキャリアで大量の荷物が積めて太いタイヤで安心走行、通勤から買い物、キャンプまで
東京などの都市部を中心に地価が高騰していたり、交通網が発達したことで自動車を買わない家庭が増えていますね。
ちょっとした買い物なら徒歩やバスなどを利用してうまく生活することができます。東京なら地下鉄や私鉄も網の目のように走っているので困らずに済むかもしれません。
ところが少し離れると終電が早くなったり、駅から徒歩で数十分歩かないと帰宅できないような場所も増えてきます。買い物に行くのに自転車が必要になるような生活です。
しかし地震や台風の影響を受けやすい交通網は安全確保のために最近では早めに「終日運休」や「終電の切り上げ」などが行われ、駅前でタクシーを待つ沢山の人などを見かけることも。
そんな人達を尻目に道路をさっそうと走る人たちがいます。ロードバイク通勤組やクロスバイクなどの自転車通勤組です。
また、自転車というのは「ライフスタイル」に合わせたものを買うと非常に便利な乗り物です。速く遠くに行きたい人はロードバイク、街中を颯爽と走りたいならクロスバイク、パンクがしにくい通学用の自転車などもありますし、スピードも出さず近所にちょっと買い物というくらいならママチャリでも良いでしょう。
大きな荷物を積むためのキャリアがついていて太いタイヤがついていて安定走行できるパパチャリに目が向けられています。これなら悪路も走れるので帰宅難民にもならずに済む!
今日はそんな「パパチャリ」の話です。
パパチャリに求められる自転車の特性、アサヒの「88サイクル」とは?
ここで「パパチャリ」の定義を。いくつかのサイトでも提唱されてたりしますね。
パパチャリの定義とは?
- たくさん荷物を積めること
- チャイルドシートを装着できること
- 使いやすさと乗りやすさ
- カスタマイズしやすいこと
- 父親が運転することで活躍できるような自転車
- 大容量を積んで安心して走れるキャンプ、アウトドアにも向いている自転車
- かっこいい自転車
そんな条件でサイクルベースあさひさんが売り出してるパパチャリがこちら。「ハチハチサイクル」とか「88サイクル」と呼ばれていますね。
独特な形状に20インチの太いタイヤ、後ろには沢山の荷物を積むことができるタイプの自転車です。「ハチハチサイクル」という名前で売り出しているようです。
後ろには専用のかごなどを装着することができていかにもお父さんが乗りそうな感じの自転車ですね。でもカッコいいかというと・・・微妙。乗りたいかというと微妙。会社への通勤に使えるかというと微妙。
キャンプなどの遠出に向いているかというと微妙。欲しいかというと断言しますが私は欲しくない。
理由は私が自転車を愛用していたからわかることかもしれませんが、この自転車は個性的過ぎて中途半端なのです。
タイヤの口径は20インチと子供用自転車並に小さいことから長距離運転には向いていないこと、ちょっとした段差を乗り越えるときに難があると想像できます。実は自転車の走破性はタイヤ外径が大きいほうが有利になるのです)。
詳しくは別記事で紹介しているのでお時間があるときに読んでみてください。
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重量は22kgとクロスバイクの2台分、ロードバイクの軽量モデルの3台分くらいあります。ママチャリが20kg弱と言われるのでそれより少し重くなります。おそらくママチャリよりも全長が長いため方向転換をするのも大変です。
もう少し見た目が良くて重さもここまで重くなく、普段づかいできそうなパパチャリってないものかと思いませんか?
それがあるんです。荷物がいっぱい載せられて安定感抜群でかっこよくて遠出もできるしキャンプにも行けて悪路も走れるような自転車が。
キャンプに向いている自転車がまさにパパチャリだった
それは私も使っているSNSで見かけた一枚の画像でした。
その姿はマウンテンバイクのようでもあり前後に荷物を載せるためのキャリアがついていて、タイヤはびっくりするほど太くどこへでも走っていけそうな自転車でした。
SNSにアップしていた方はその自転車に沢山の荷物をくくりつけキャンプに行っておられたのですが、僕がまさに困っていたことが解決する一台だったわけです。
私は以前ロードバイクに乗っていました。10kg未満で細いタイヤは「速く遠くに行くために特化した」自転車そのもの。しかし私はキャンプに行く楽しさを見つけ、自転車+キャンプというライフスタイルを見つけたのです。道具を自転車に積み走っていくのです。
キャンプ装備はざっと20kgほどありました。それを後輪の左右につけた防水バッグ(パニアバッグ)やキャリアの上に紐やゴムで縛り付けて走るのですが、段差によろけたり不安定になるので怖くて車道を走ることができなかったのです。
SNSで見かけたそのバイクは大量の荷物を積み込んでも太いタイヤが安定感抜群に支え悪路を平然と走っていました。まさに一目惚れ、この自転車を買おうと一瞬で決めることになりました。
その1台がMARINというアメリカの自転車メーカーが作っている「DONKY SE」という自転車です。先程書いた「パパチャリの定義」を思い出してみましょう。
- たくさん荷物を積めること
- チャイルドシートを装着できること
- 使いやすさと乗りやすさ
- カスタマイズしやすいこと
- 父親が運転することで活躍できるような自転車
- 大容量を積んで安心して走れるキャンプ、アウトドアにも向いている自転車
- かっこいい自転車
この自転車は前後に専用のキャリアがついていて、キャリア自体が強く自転車に固定されています。キャリアにはチャイルドシートを固定することも可能です。形状はマウンテンバイクそのものでタイヤが太く悪路でもガンガン走ることができます。キャンプはもとより普段の大きな買い物(おむつやティッシュなどの容量の大きなものから重いものまで)をガッチリ積み込んでも余裕で走ることができます。
見た目が気になりますよね。こんな形の自転車です。
実はすでに購入して通勤や普段の生活にも使っていますし、この自転車でキャンプにも行ってきました。もう少し詳しくご紹介しますね。
MARINEのDONKY SEとはどんなパパチャリなのか
実際の写真を使いながらご紹介してみます。
まずは斜め前から撮影したものです。
左右のバランスがよく安定して握れるストレートハンドルを使用していることで、フロントのキャリアに重い荷物を載せられてもぐらついたりしにくくなっています。ロードバイクのようなぐにゃりとしたハンドルは握り方をいろいろと変えることで「長時間同じ握り方をしている疲労」を防ぐことができますが、この自転車で3時間以上も連続で走るようなことはまずないと思いますので。
購入してからグリップをすこし広いものに変えたりすることで手の疲労感はいくぶんか和らげることができます(別記事でご紹介します)。
さて、この特徴的な前のキャリアですが、後ろのキャリアよりも大きいのです。
このキャリアの幅は29cmあり、長さは31cmあります。A3サイズの紙の長さを10センチほど切ったくらいの幅、長さになります(実際に紙を切ってみてください)。おむつやティッシュ、リュックサックなども悠々と載せることができますし、お店などに売っているカゴを載せてバンドで停めたりすると巨大な前カゴをつけることもできます。
私の場合はキャンプに行くときはここにテントや睡眠のための分厚いマット、貴重品などを入れたリュックなどを固定したりしますが、普段は取り外しています。ネジだけで固定されているので簡単に取りはずしが可能です。
次は後ろのキャリアです。前に比べると細身です。
キャリアの上に見えている銀色のものはバネがついていてキャリアに荷物を挟み込もうという力がはたらきます。固定するときに非常に便利です。キャリア自体のサイズは18cm×37.5センチメートルで、これもネジで確実の固定されています。
自転車屋さんに行くと同様のキャリアが販売されていて、私も以前ロードバイク用に使っていたことがあるのですが、専用品ではない分どうしても「無理やり固定した」感が出てしまいます。しかしこの前後のキャリアは「DONKY SE」専用のものなので部品の配置に無駄がなく確実な固定なのがおすすめポイント。
見たとおりタイヤはとても太くおおよそ8cmくらいあります。大量の荷物を積んでもふらついたりせず、抜群の安定感があります。
街中で見かける「マウンテンバイク」がだいたい5cmくらいのものが多いので、それよりも幅が広く外径も大きな「27.5+(ニーナナゴプラス)」というサイズになります。セミファットバイクとも呼びますね。
購入時についているタイヤは「セミスリックタイヤ」とも言われる凹凸の少ないタイヤで、乗り心地がよく雨の日のグリップも良好です。これを悪路用の凸凹のあるタイヤに替えるだけで山道や雪道も走ることができます。
ママチャリに普段乗っている方ならこの写真をみて「あれ?」と思うかもしれません。よくある部分に「ブレーキ」が無いのです。
この自転車は重い荷物を積んでもしっかりブレーキを掛けられるように、また雨の日などのブレーキが効きにくい日でもブレーキがしっかり効くように「ディスクブレーキ」が装備されています。
これは前輪のディスクブレーキですが、銀色の円盤(ディスク)を強く挟み込む力を利用してブレーキをかけます。タイヤのホイールにゴムを押さえつけてブレーキを掛けるよりもしっかりと強い力でスピードを落とすことができるため、最近ではロードバイクやマウンテンバイクで普及しているタイプのブレーキです。
先日キャンプに行ったときも重い荷物を積んで長い下り坂を降りてきたのですが、このブレーキのおかげでスピードをしっかり落として安全に降りてくることができました。
見た目は無骨で男っぽいイメージの自転車ですが、他の色(グリーンなどもあります)に変えてカゴなどをおしゃれにすると女性にも似合う自転車になります。
そんなDONKY SEで先日キャンプに行ってきました。
専用キャリアで大容量の荷物を積んだドンキー SE
これは夏の終わりに滋賀県の長浜市余呉町へキャンプに行った帰りの自転車です。
前後の荷物と大体の重さはこんな感じになりました。
- 前キャリア リュック(iPad、財布、カメラなど貴重品) 約6kg
- 後キャリア右 (調理用器具、ガスバーナー、水筒など)約7kg
- 後キャリア左(椅子、ペグハンマー、タープなど)約7kg
- 後キャリア上(テント、睡眠用マット、カメラ用三脚など)約5kg
イメージとしては「ママチャリで10kgの米の袋を2つ後ろの荷台にくくりつけ、前のカゴに5kgの米袋を入れて東京都庁から小田原まで走る」がわかりやすいでしょうか。無理ですよね(笑)
実際は前のハンドルのところに2リットルのスポーツドリンクをゴムバンドで留めて飲みながら走っていたのでもっと重いのですがイメージしてもらいやすいと思います。
「そんなの荷物多すぎてフラフラだろ」
「タイヤがパンクするわ」
「荷物が固定しにくくてゴムで縛っていても落ちてしまうのでは」
そんな想像をされるかもしれませんが、実際48歳のおっさんが1人でこの自転車にキャンプ道具を積んで往復150kmの自転車キャンプに行ってきたのです。
ウッディパル余呉へ往復150㎞の自転車ソロキャンプ
多少のトラブルも旅の醍醐味とは言いますが、この旅では1度のパンクも荷崩れも荷物の落下もありませんでした。以前ロードバイクに乗っていたので比較すれば自転車の重さなどは比較になりませんが、この自転車の方が旅に出る、大容量の荷物を積む、悪路を走ることにおいて優っていることは間違いありません。
もちろん、この自転車で私は自転車通勤をしているのですが快適に走ることができています。「雨で荷物が濡れるのでは」と思う方もおられるかもしれませんが、オルトリーブというドイツ製の完全防水のバッグ(ソロキャンプの自転車にも装着していますが)に入れてしまえば全く濡れません。縫製すると糸を通す穴が空き水が入る可能性があるのですが、このバッグは溶接することで水が入らなくしてあるのです。
実店舗よりも楽天のショップのほうが安かった
私が購入したのは激安自転車ショップでも近所の自転車屋さんでもありません。一番安かったのは楽天のショップでした。
オンラインショップで自転車を買うなんて「売りっぱなし」になりそうな気もしますが、買ったあとのメンテナンスは「サイクルベースあさひ」さんのような「明朗会計」のショップで見てもらえばいいだけの話。
少しづつ自分でできる調整などを覚えていきながら、難しいことはショップに任せたほうが安心というものです。オンラインショップで購入しましたがきちんとショップのほうで設定や調整をしてくれてから送ってくるので安心ですし、なにか問題があれば連絡してください、ときちんと対応してもらえる安心感はあります。
なお、価格ですが・・・サイクルベースあさひさんのハチハチサイクルとこのDONKY SE、値段的にはほとんど互角です。互角ならどっちを買うかというと・・・・。
大きなサイクルショップなどに行けば実車があるかもしれませんので一度足を運んでみてはいかがでしょう。
- 太いタイヤで安定感のある走り
- 専用キャリアで大きく重い荷物も安心して積める
- マウンテンバイクに似た形状で見た目もカッコいい
- 長距離の運転も可能、自転車でのソロキャンプなどにも使える
ぜひチェックしてみてください。不明点や質問などがあれば問い合わせいただけたら実車を見ながらご説明しますよ!
私が買ったからオススメする、というよりも「本当に良かったのでオススメできる」一台でした。