コスパよくノイズキャンセリングの世界を体験できる!ノイズキャンセリングイヤホン「FOCUS ANC」使用レビュー

雑音がボタン1つで消え集中できるイヤホンは耳栓にもなる!

音楽サブスクリプションサービスが普及したことで音楽を楽しむ機会は本当に増えた感があります。

ひと昔前は音楽をモバイル機器に落とし、それを聞くという手間がありましたが今は好きなときに好きな音楽をどこででも楽しめるわけです。

ただ、その機会が増えたことで「もう少し音楽を集中的に、雑音なしで楽しみたい」ということもよく考えるようになりました。たとえば電車の中でのガタンゴトン、仕事中での機械の音やファンなどの音、自宅でのさまざまな生活音などが聞こえないように。

音楽を聞いていて混ざってくるさまざまな音をなるべく控えてBGMや音楽などを楽しみたい、という方のために開発されたのが騒音を制御するシステム「アクティブノイズコントロール(ANC)」というものです。

今ではANCが音響機器に組み込まれることで雑音を低減し音自体を楽しむことができると聞き興味を持っていたのですが、アメリカのオーディオ製品メーカーのMPOWさんからANCのイヤホンを製品提供いただけることになりました。

実は以前からMPOWさんのヘッドフォンは使っていて、重低音の良さから映画を見るときには手放せなかったりします。イヤホンは耳が痛くなったりしますがヘッドフォンなので2時間くらいの映画ならすごく集中して見ることができます。願ってもないお話。

ただ、そんなMPOWさんのANCつきイヤホンをレビューさせてもらうにあたり、良いところだけ紹介するのではなく悪いところがあればそういう部分も、魅力がある部分はそれをわかりやすく紹介するということでお約束させていただいています。

べた褒めのただのPR記事にはならないよう、じっくり商品をチェックしたつもりです。

前置きが長くなりましたがFOCUS ANCのレビューを始めることにします。どうぞお付き合いください。

予備知識 アクティブノイズコントロール(ANC)とは

私がレビューを書くときに心がけることの1つに「実家の父母が読んでもわかるようにわかりやすく」というものがあります。

予備知識がある前提で書くのではなく、知らない人が読んでも興味を持ってもらえるように言葉を選ぶこと。そんなことを考えているとANCはちゃんと紹介しないといけないキーワードだと思いまして。もちろん、私の好奇心を叶えるためでもあります(笑)

ANCとはアクティブノイズコントロールの略で、「消したい音と180度位相が異なる逆位相の音を出力すれば音同士が打ち消される」という特徴を利用した消音方法です。

はい、これではわかりませんね。私も数分前までわかりませんでした。

位相(フェイズ)というのは音の波の波形(よく刑事ドラマなどで音声分析とかでグラフがでてきたりしますよね)のことで、逆位相とは位相と正反対になる音の波形のことをいいます。

生活音や雑踏の音などの「消したい音」が位相のグラフの音だとすれば、その音に対して逆位相の音をイヤホン内部に発生させることで、音どうしが打ち消しあい、音が静かになる原理を使うのがANCです。

音というのは常にグラフのように変化するので、一定の音だけをだすだけでは消音することはできません。そこで音の状況にあわせた逆位相の音を出し続ける(アクティブ)ことが必要なところから【アクティブ】+【ノイズ】+【キャンセリング】となるわけです。

そのANC機能をイヤホン内部に入れたのがこのMPOWの「FOCUS ANC」になります。

ちなみに、ノイズキャンセリングには2種類、フィードフォワード方式フィードバック方式があります。

フィードフォワード方式は雑音を本体マイクで聞き取りその逆位相の音を加えることでノイズを低減します。それに対してフィードバック方式は雑音と音楽などの音を一旦両方とも逆位相の音で消してしまい、それに加えて音楽の音をもう一度発生させるものです。

コンパクトにできるので多くのイヤホンはフィードフォワード方式、ノイズキャンセリングの精度を高めたいものはフィードバック方式を採用していることが多いようです。

FOCUS ANCのスペック

このイヤホンのスペックを先に紹介しておきます。

FOCUS ANCスペック

  • チップセット:BES2300Z
  • Bluetooth バージョン:Ver.5.0
  • コーデック:SBC / AAC
  • プロファイル:A2DP / AVRCP / HFP / HSP
  • 最大連続再生時間:16 時間 (ANC オフ) / 14 時間 (ANC オン)
  • 最大待機時間:300 時間
  • 充電時間:約 2 時間
  • ドライバーユニット:φ 10 mm ダイナミック型ドライバー
  • 防水性能: ×
  • 通話用ノイズキャンセリング: ×
  • ノイズキャンセリング:FF(フィードフォワード)式
  • 製品重量:約 40 g

低消費電力でBluetooth5.0、ノイズリダクションをサポートするチップセット、BES2300Zは1~2万円のイヤホンによく使われています。

Bluetooth5.0は以前の4.2に比べると通信範囲は約4倍、転送速度は約2倍に高まっています。ただし使う側のスマートフォンなどの機器が対応していなければ古いバージョンに合わせたクオリティになるので注意。ちなみにiPhone8以降はBluetooth5.0に対応しています。

Androidは種類が多すぎるのでまとめきれませんが、スマホの設定画面から自分のBluetoothのバージョンが確認できるのでチェックしてみてください。

Bluetoothのコーデック(機能)は英語で書かれるとさっぱりわかりませんのでまとめておきますね。

  • A2DP 品質の良い音をステレオで聞ける
  • AVRCP  再生、ストップ、早送りなどをボタン操作できる
  • HFP  端末とイヤホン機器をモノラルで接続して通話ができる
  • HSP モノラル通話がハンズフリーで行える

つまり、音楽を再生、停止、早送りなどができる上に音声通話も可能、というBluetooth接続のワイヤレスイヤホンということになります。

音楽の転送方法(コーデック)は標準的なSBCと高品質のAACを搭載、クリアな音質が期待できます。

約2時間でフル充電可能でQC急速充電にも対応、10分間充電することで2時間の使用が可能です。つい先日iPhoneSEを買ったときにワイヤレス急速充電機器を買い揃えたのでそのまま使えてラッキーです。

ドライバユニットというのはイヤホンの形状のこと、ダイナミック型というのは低音がやや強め、音の広がりは大きく感じられるが繊細な音はすこし苦手、なんていいますが私の耳ではその繊細さはあんまり(すみません笑)わかりません。

このFOCUS ANCは防水性能がありません。よく防水のついた機器に記載されているIPX7とかIPX8などと記載されているものです。私はもともと雨の日にこのイヤホンで外を歩くことを想定していませんし、お風呂の中ではカラダを洗うのに集中しているので。

防水性を求めたい、屋外でジョギングやランニングで使いたい、という方はMPOWさんならBluetooth5.0で通話用ノイズキャンセリング付き、一時的に水没しても大丈夫な(IPX7)S20あたりがおすすめです。

ちなみに、MPOWの製品はきちんと技適を取得しています。

技適(技術基準適合)というのは電波法で定められた技術の基準を満たしていると証明するもので、このマークがついていれば無線局の免許を持たずにこれら無線機器を使用することができるものです。

海外で購入したスマホや無線機器にはついていないものもありますが、日本国内の通信の妨害になったりする可能性があるため日本国内では技適マークのある商品を購入したいものです(ついていない製品は電波法違反になる可能性もありますので気をつけてください)。

さて、開封して外観をチェックしてみます。

FOCUS ANC レビュー

外観

箱のために何枚も写真を撮るとアレなので、1枚にしときます。これが裏と表。日本語にしっかり対応しているのでわかりやすいです。

さて、箱を開けてみました。

説明書はしっかり日本語、充電用のケーブル(micro USB Type-B)約40cmが1本ついています。

耳の大きさにあわせて変えるパットは3種類、耳の穴の大きさに合わせるほうは4種類入っています(各1つは本体についています)。最初に付けられているものを試しに耳に装着したらちょうどよかったので私はそのまま使います。

さて、取り出してみました。首にかけると右手側にすべてのボタンは集約されています。操作で迷子にならなさそうで良いです。

イヤホン本体

FOCUS ANCのボタン

  • 電源(電源、ペアリング用)
  • ANCボタン
  • 音量(+/-独立式)

取扱説明書には音量ボタンの横に「再生ボタン」があるように記載されていましたがありませんでした。バージョンが変わったなどがあったのかもしれません。

Siriもそのボタンで呼び出せるように買いてありましたが私はSiriを全然使わないので無問題です。

まず外側からみて上にあるのが電源ボタン、サイドにあるのが音量(+ -)ボタンです。

こっちが内側になります。

MPOWの文字の下あたりにあるのが充電用のUSBポート、その横にあるのがANCボタンです。

電源を入れるときは電源ボタンを数秒長押し、ペアリングはさらに電源を長押しです。ちなみに重量を計ってみたら40gほど、大部分は首に引っ掛ける(肩に載せる)ことになるので重みなどは感じません。

シンプルな操作方法

ボタンが少ないので操作もすぐ覚えられます。

音楽を聞くときの操作

  • 再生/ストップ 電源ボタン
  • 音量変更 音量+、音量-ボタン
  • 曲送り、曲戻し 音量+、音量-ボタンを2秒ほど押し

電話での操作

  • 電話に出る/切る 電源ボタン
  • 音量変更 音量+/音量-ボタン
  • 電源ボタンを3回押す 最後にかけたところに再度電話する

バッテリーが0だったようなので急速充電で20分ほど充電し、電源を入れてみました。

ペアリングは本当に簡単、ペアリングで来たかどうかも音声でちゃんと教えてくれます。試しにAmazonプライムミュージックの音楽をかけてみることにしました。

試し曲はaiko。一番聞いているアーティストの曲を聞くとよく分かると思って。まずはANCなし。

音は幅広く良いです。とくにいいと思ったのはピアノ。音にペタンとした感じがなくちゃんと音が跳ねてる感じがします。低音が少し弱く感じましたが、使っているうちにスピーカーがこなれてくる部分もありそうです。

一曲聞く間に2回ほど音が途切れたのですが、Wi-Fi接続してるルーター側の問題のようで、iPhoneSEのWi-Fiをカットしたら止まりました。スマホ自体に入っている曲を再生しても音飛びは特にないあたり、Bluetooth5.0自体も良さそうですね。

以前から持っている独立型のイヤホンはジョギングしていると音飛びがひどくて首を動かせないほどだったのですが。

耳につけるパットも柔らかく、長時間つけていても痛みはなさそうです。さて、お待ちかねのANCのチェックをしてみることにします。

ANCを試してみる

イジワルな実験なのですが、耳に扇風機で風をあてて「無理やり風切り音」を発生させてみます。先日買った机におけるサイズのもの。

さすがにすぐ近くで扇風機を回しているので、当然ながら「ゴゴゴゴゴ」という風切り音がします。

ANCを作動させてみます。ボタン操作はすぐ慣れますが、内側先端にあるボタンを押すだけです。

これ、私の設備的に聞かせる方法がなくて申し訳ないのですが、風切り音がはっきり軽減されます。スイッチを入れる前の風切音が10だとしたら、ANCを入れると1~2くらいの音しかしません。

曲間の静かなときに部屋の周りの雑音に耳をすませるのですが本当にかなり軽減されています。もともと静かな家ではありますが車の音などで多少の生活音はあるものです。しかしそれらがほとんど聞こえなくなっています。

エアコンの動作音や車の音などがさっぱり聞こえません。なかなかたいしたものです。

効果がなかったら「効果があんまりない」とはっきり書くつもりでしたが、FOCUS ANCのノイズキャンセリングは効果があるといい切れます。

音楽自体はどうなるかというと、少しこもった音になる感じです。しかし音が悪くなるというよりすこし控えめになった感じ。音の透明感がすこし下がる感じがします。ボタンを押した瞬間は違いを感じますがその後はもうわからなくなります。

ちなみにANCは音楽を聞いていないときも作動させることができます。音楽を消してキーボードをタイピングするとよくわかります。ANCを作動させているといつもの音ではなく、タイピング音が甲高くなります。

いま音楽をストップしてANCだけオンにしているのですが、タイピングしている音が妙に甲高く、低音あたりをばっさり吸われてしまったような感じです。これ、夜集中して記事を買いたりするや読書するときにもいいかも。生活音がキレイに切り取られる感じです。

そうか、これは耳栓代わりにもなりますね。集中したいときに良さそうです。

FOCUS ANCに向いている使い方

実際に使用してみて、FOCUS ANCの向いている使い方、向いていない使い方があるように感じたのでまとめてみます。

向いている使い方

  • 音楽、オーディオブックなどを雑音に邪魔されず聞きたい
  • 読書や仕事などのときに聞こえる雑音自体を排除したい
  • 図書館や喫茶店など公共的な場所で集中したい

音に集中したいとき、雑音を排除したいときにオススメできるイヤホンです。

オススメしない使い方

  • 衝突などの注意が必要な場所でのウォーキング、ジョギング、自転車
  • 雨の日、濡れる可能性のある場所での使用
  • 雨の音、ドアチャイムなど環境音を気にしたい時

念のため書いておきますが、自転車を運転しているときの両耳イヤホンでの運転は禁止されています(片耳もおすすめはしません)。

ANCが効果的であるということは逆にいうと周りの環境音がかなり低減されてしまうとも言えます。

部屋でANCを作動させながら音楽を聞いていたら実は外では急に雨が降ってきていて、洗濯物が濡れてしまったなんてことは起こりえますし、もしかすると宅急便のチャイム音などは聞き逃してしまうかもしれません。

防水設計になっていないので、屋外で使うときは雨や急に濡れることへの配慮も必要です。降り出したらさっと片付けるくらいのほうがいいかも。

そういった機能上のメリットが生活上のデメリットになる可能性はあるので注意は必要かもしれません。その時はANCをカットしておきましょう。ボタンを1回押すだけの簡単操作です。

MPOW FOCUS ANCの総評

実際にANC機能のついた製品を使ってみてその便利さには驚きました。思った以上に生活音などの雑音は打ち消されるものですし、音楽などに集中することができます。特にはっきり聞き取りたいヒアリングやオーディオブックなどには最適なのではと思います。

反面、周りの環境(人、自然など)への配慮がすこし薄らぐ可能性もあるので人混みの多い場所、公共交通機関などで「聞こえなかったがゆえの不具合」が起きる可能性もあります。そういう注意は必要かなと思いました。

音の品質も十分良いと感じましたし操作も簡単、子供さんからお年寄りまで使い勝手の良いイヤホンです。使っているチップセットなどを考えれば1万円以上でもいい製品ですがその半額くらいで買うことができます。コスパも魅力ですが機能も魅力です。

あえてひとことなにか付け加えるなら…汗をかいたりはするので最低限の防水機能がついてるともっとよかったかもしれません。

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