クレーム対応を上司があなたに任せる理由をお教えします

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上司はあえて「対応を代わらない」ようにしているのかもしれない

 

突然起こるクレーム。状況を把握して上司に報告、対応を相談して上司と顧客に挟まれ走り回ってるうちにふと思うこと。

「こんなにああしろこうしろって言うなら上司よ、あなたがやってくれたらいいじゃない」

確かにクレームの内容によっては上司とクライアントの伝言ゲームの間に入ってるだけのような気分にもなるし、自分が判断できない事はただ聞いて持ち帰るだけになります。

直接上司とクライアントが直接話し合ってくれたほうが早いし間違いもないはず、さらに自分もその対応に時間をとられることもなくいいことづくめじゃないか。そう思いませんか?

自分が上司になるまではそんな風に思っていました。でも本当は違うのです。その理由を書いてみたいと思います。

疑問「上司はなぜクレーム対応を代わってくれないの?」

クレーム対応は若手社員を育てる

企業というのは従業員の成長によって成り立つものです。営業成績や生産性、いろんな個人の要素が高まっていく結果、会社は成長するのです。

部下はいつまでも部下でいてはダメ、有能な部下は引っ張りあげてでも会社で活躍させる人にするのが成長する会社の社風。年功序列、出る杭は打たれるでは有能な社員ほどいなくなってしまうのが今の世の中。

クレームもまた個人の成長を促す大事な場面。こういった時の交渉、状況把握、報告の仕方、はては顛末書や始末書の書き方などは座学よりも体験するのが一番。

自分でやったことは忘れにくいし、「どうすれば防げるか」を学ぶ大事な機会。そしていつか自分が上司になったときに確実に部下に指示ができるようになれること。

上司がさくさく片付けてしまうと部下は成長の機会を失ってしまうのです。失ってしまえば部下は一生部下のまま、会社の成長もそこまでなのです。

「経験を積むことが若手社員の成長につながる」

クレームを受け止める壁は多いほうがいい

クレームの内容によってはお金の問題やコンプライスの問題など重大な局面を迎えてしまうことがあります。

部下が話を聞いてるうちは「この部分は上司と相談の上」などと一旦持ち帰ることもできますが、上司が同行した場合、その場で決断しなくてはならなくなる場合があります。

話が完全に解決の方向で進んでいるならば上司同行の上で最終的な解決を判断すればいいのですが、そのクレームがどう進んでいくかが決まらないところで上司が乗り込むと会社として判断を誤るケースが出てきます。

突然報告されていなかったような新事実を告げられて上司すら対応できなくなれば話はさらにその上司、重役、しいては社長まで引っぱり出される羽目になり、状況はどんどん不利になることも。

部下としてはたまらないかもしれませんが、上司を連れ出すのはクレーム対応の最後の最後としたほうが会社としては有利なのです。

「上司は解決する直前頃にひょっこり連れて行くのがうまいクレーム対応のコツ」

ただ面倒だから。自分の失敗じゃないから。

残念ながらこういうことをいう上司もいます。「お前のミスになんで俺が対応しなきゃいけないんだ!」とか平気で言う上司もいます。「お前が失敗したから俺が怒られるんだぞ」とか。

そんな上司はさっさと見切って「自分で確実に業務を遂行できるように成長すること」と「こういったクレームにきっちり対応できるようになる」ことを目的に自分で対応していくしかありません。

が、こんな残念な上司にであっても報告は怠らないように。上司というのは部下の責任を背負うのが仕事。報告を行えば上司にもきちんと「部下の報告を受ける」という責任は発生するんですから。

こういう上司はあとあと「いや俺は聞いてない」とかしゃあしゃあと言うので要注意。メールで残すなり状況証拠も必要かも知れません。

「クレームを踏み台にして上司を超えていこう!」

でもやっぱり手伝え!上司!

自分の権限ではやっぱりどうしようもない場合っていうのも当然ありますし、クライアントが「ああもう君では無理だ、上司を連れて来なさい」という場面もあります。

そういう時は堂々と上司に「クレーム対応に同行していただきたい」と宣言することです。それも誰もが見ている前とかで。それでも行きたくない、という上司は・・・ゆくゆく先が見えてるでしょうね。管理できない管理職はただのゴミですから。

「ピーターの法則」って知ってますか?

ピーターの法則 – Wikipedia

ピーターの法則(ピーターのほうそく、英: Peter Principle)とは組織構成員の労働に関する社会学の法則。

能力主義の階層社会では、人間は能力の極限まで出世する。したがって、有能な平(ひら)構成員は、無能な中間管理職になる。
時が経つにつれて、人間はみな出世していく。無能な平構成員は、そのまま平構成員の地位に落ち着く。また、有能な平構成員は無能な中間管理職の地位に落ち着く。その結果、各階層は、無能な人間で埋め尽くされる。
その組織の仕事は、まだ出世の余地のある人間によって遂行される。

優秀な営業マンが出世して営業所長になったとたん、あまりのワンマンぶりに誰もついていけず部下から総スカン。「あの伝説の営業マンが所長になったのになんだこのクソ成績は」と降格になるパターンはまさにこれ。優秀な人は出世していくけど、無能と判断されてしまう階層で出世が止まるから会社が無能の集団になってしまうという考え方。

一番いいのは「適性のある仕事をそれぞれがすること」だけどそれもなかなか難しいんですよね。ほら、そこの無能なふりをしているあなたのことですよ(笑)