枕屏風は冷風を体に直接当てず快適に生活する昔からの知恵
エアコンから吹き出す冷風や、冬にカーテンの隙間から出てくる冷気で寝ている体が冷える、という方は多いと思います。
冬の窓から伝わる冷気は床とカーテンの隙間から「ひんやりした空気」として部屋に入ってきています。寝ている場所が窓に近く、そのひんやりした空気が肩や顔にあたると冷たくなりますよね。足元は布団に完全に隠れるのですが顔や肩はどうしても布団から出たりして冷たくなってしまうのです。
エアコンは冷たい風が出てくるのはもちろんですが、最近ではうまく風を散らしてくれたりする機能がついているものもあります。
昔は布団に少しでも冷気が当たらないようにL字の屏風を立てて風よけにしていました。それを「枕屏風」といいます。
今ではその屏風に絵画や文字を書いて美術品の扱いになってしまっているのですが、もともとは冷気を防ぐためにあったものです。
これを布団の枕元に立てておけば冷たい空気が直接当たるのを防いでくれそうです。素材は安いもので十分なので、100円ショップのダイソー店内をうろつくこと15分、500円+消費税の金額で作ることができました。
作り方をちょっと変えればL字に加え「コの字」にもできるので他の用途にも使えそう、それでは作り方を紹介してみます。
100均ショップで買える枕屏風を作るための素材
どんなものでも作れると思うのですが、軽量の板とそれらを張り合わせる事ができれば簡単に作ることができます。
私が買ったもので紹介してみましょう。もちろん他のお店でも売ってるようなものばかり。同じじゃなくても大丈夫です。
アルミの断熱シート
アルミのシートに断熱用のスポンジが貼り付けられているものです。
保温ができるアルミシート。90cm×180cmで100円でした。
粘着テープ(強いもの)
ガムテープには表面が紙製のものと布製のものがあります。布で出来ているもののほうが強いです(少し高いですが)
100円均一でももちろん売っています。10mあれば十分つくることができます。断熱シートの色に合わせてシルバーにしてみました。
ポリエチレンスポンジボード
これがメイン素材になるカラーボード。ちょっと硬いスポンジのようなものです(ポリエチレンスポンジですね)
作りたい屏風のサイズに合わせて買ってみてください。私が購入したのは45cm×84cm。厚みは5mmくらいあるとしっかりしています。
そのほか自宅にあったもの
他にも使うものがいくつか。なければ用意してください。両面テープの代わりにボンドなどでも構いませんが、このスポンジも保温シートも接着剤と相性がよくありません。
- 両面テープ 保温シートとカラーボードを張り合わせるのに使います。
- カッター 保温シートをカットするために使います。
きれいにカットしたい場合は定規などを使うと良いかもしれませんが、私は「ざっくり」作るので使いませんでした。
さて、準備ができたらさっそく作っていきます。
枕屏風の作り方
カラーボードに保温シートを貼る
保温シートをおおよそのサイズでカットしておきます。買ったままの丸まった状態だと貼るときにくっついたり面倒くさくなります。
カラーボード側に両面テープを貼り、剥離紙をめくったらそーっと保温シートを貼っていきます。きれいに貼らなくても大丈夫。一度貼った後でも簡単にめくれますので、シワなどが入ったらそっとめくって貼り直します。
私の場合は電気ストーブを使うこともあるので反射材的な意味で保温シートを貼りましたが、屏風だけの役割であればカラーボードだけでも大丈夫です。
自分が満足できる範囲できれいに貼れたら、余った部分をカッターで切り落とします(いまはみ出て白くなっている部分です)きれいに切り取っておかないと、このあとこの四隅にガムテープを巻くときにひっかかって見た目がかなり悪くなります。ちょっと小さめでも構わないので切ってしまいましょう。
3枚のうち2枚はコの字、真ん中にくる一枚は上辺と下辺にガムテープを貼ります。となりのボードと繋ぐ部分はいまのところ不要です。表面、断面、裏面に回り込むように貼りましょう。保温シートには四角の模様がはいっているので、ガムテープを合わせやすいです。写真の部分は「マス目3個」を目印に貼っていきました。これをすべてそろえておくと仕上がりがきれいです。
これら3枚を作るところがメインの作業です。あとは繋げば完成なので。
たとえばこの保温シートを貼らないでつくるともっと簡単に屏風をつくることができますし、チェック柄などの布をはってやれば可愛い屏風になります。
今回は屏風自体をカラーボードで作りましたが木材の薄板、ダンボールなどでも作れます。いろいろ応用して作ってみると楽しいですよ。
3枚の板をつなぎ合わせる
じつはこの屏風、制作のなかで一番難しいのはつなぎ合わせること。よく見てチャレンジしてくださいね。
パターンは2つ、「一方方向にしか曲げなくていい場合」と「両側にまがるようにしたい場合」で作り方が変わります。ここ要チェックです。
一方方向にしか曲がらなくてよいつなぎ方
こっちのほうがかなり簡単です。
まず、曲げたい側を上に向けてペッタリとガムテープで止めてしまいます。
この写真の場合は保温シート側に折れ曲がります。保温シートの右側と左側がくっつく感じです。
しっかりくっつけたら折りたたみます。折りたたんだ側はテープをコの字に貼るのですがこれがちょっとややこしいですね。
ちなみに、裏側を同じ様に「ぺったり」と貼ってしまうと折り曲がらない、というのはわかりますよね(笑)
コの字に貼ってあるのがわかりますか?このように貼ることで保温シート側には折りたたむことができるようになります。実際の屏風もほぼ同じような方法で作られています。
これは上から見た図。Vの上側が保温シートのあるほう、Vの下側が反対側(裏側)です。この貼り方だと逆向きに折り曲げることはできません。
あくまでも「まっすぐ使う」もしくは「片方向にのみ折り曲げる」ときにつかうつなぎ方です。
双方向に曲げたい場合のつなぎかた
こっちは難しいので一度は失敗するつもりでチャレンジしてみましょう(ガムテープが10mあれば2回くらいは失敗しても大丈夫です)
まず、このように「コの字」にガムテープを貼ります。「あれ、さっきの画像と一緒じゃないか」と思った方、正解です。
この「コの字貼り」は屏風と屏風の間に余裕を作るときに使う貼り方です。片方向に曲げるときもこの余裕を使って曲げるわけです。
さて、さきほどは反対側はぺったりと平面に貼っただけだったのですが、その方法だと片側だけにしか曲がりません。そこで・・・
さっきコの字に貼ったものを無理やり引っ張って隙間を作ります。隙間を作っておいて保温シート側に後で貼るテープを貼るのですが、これも下に合わせて隙間を作るように貼ります。
絵で書くとこんな感じ(イメージ、伝わりますでしょうか)
この黄土色のテープがあとから保温シート側に貼るテープです。こうやって屏風と屏風の間に「隙間」を作ることでどちら側にでも折ることができるようになります。
実はこの部分が出来上がったら・・・・完成です!
屏風の使い方、応用パターン
さて、作った屏風のご紹介です。
私の場合は「L字」で使うか「コの字」で使うかの2パターンなので、「片側だけ折れる」つなぎ方と「双方向に折れる」つなぎ方のパターンです。
これなら片付けるときも三つ折りにすることができるのでしまうときに楽です。ほら、カーテンの下から明かりが漏れてるのが見えますか?この隙間から冷たい風が入ってくるわけです。
L字にしてみるとこんな感じ。
カーテンの下の隙間から入った風は屏風によって遮られ、足元または右下の方まで流れてから部屋に入りますが、カーテンと密着させることでほぼ冷たい風の入り込みをシャットアウトすることができます。窓に触れると湿気や梅雨で濡れたガラスに接触したりするので濡れても良い素材を使いました。
次はコの字にして使うパターン。これ、パソコンを使うときにかなり有効なんです。
というのも・・・
私は床に座ってパソコンを使ってブログを書いたりインターネットをするのですが、こうやってまわりを囲ってやるとかなり腰まわりの冷気をシャットアウトすることができます。
テーブルに毛布を載せてこたつのようにし、テーブルの中にパネルヒーターを仕込んでいるのですが、足元がかなりあったかです。
最後に
カラーボード3枚、ガムテープ、保温シートの500円+消費税くらいで作れる屏風ですが、なかなかの効果です。今回は3枚でつくりましたが2枚でV字だけのものでも4枚、5枚などを繋ぐのもいいですね
美術品の屏風では六曲屏風などもありますが、作るのがかなり手間なのでおすすめできません(笑)
所要時間は30分ほどですが、作るのが面倒だなと言う方はアマゾンでこういうものが売っています。
これも同じような素材で同じような用途です。手軽に冷たい空気を遮断してみたい方はどうぞ!
カーテンの記事ならこんなものが。ナフコの遮光カーテンはかなり良品でしたよ!
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