【愛着】HHKB Professional JP Type-Sを5年間使ってみてわかること

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HHKB Professional JP Type-Sの良さを伝えたい

ブログを書くこと、仕事で文章やメールを書くとき、キーボードというのは非常に大事なものです。

僕がブログを書くときの大事な要素になる「脳みそ-指-キーボード-文字」という一連の動作のよしあしはキーボードによって左右されます。

脳は動いてて指も動いてるのにキーボードの反応が悪い。触り心地が良くない、思った時に思ったように動かない、そうなると文字がうまく浮いてこない。 ストレスが溜まる。

気に入って使っていたキーボードを乗り換える必要が出てきたので、買い換えなくてはいけないな、と悩んでいたわけです。

文字書きの私がキーボードに求める条件とは

安物買いの銭失い、という言葉があるように「安かろう悪かろう」はやっぱり良くないし、できれば10年以上使えるようなキーボードを選びたい。

また、今のMicrosoft Natural Multimedia Keyboardは音が大きい。ガチャガチャ、ベコンベコン(スペースキーを叩く音)バーン(エンターキーを叩く音)夜遅くにこれを使うのは結構はばかられる。

ということで考えた結果、こういうキーボードを探すことにしました。

私の探しているキーボードとは

  • 静音性(夜中に1人でタイピングをしても家族から苦情がでないような音)
  • 程よい打鍵感(キー同士がある程度離れていること、しっかり押し込むことができること)
  • 耐用年数(毎年買い換えるようなものではなく、高くても10年くらいもつようなもの)
  • 接続方法は有線、無線はこだわらない。できれば無線(USBもしくはBluetooth)
  • 多少クセがあるキーボードでも長期で使うのでOK
  • テンキーはいらないので、できれば小さいほうがいい
  • 平べったいものよりキーがきちんと立ち上がってるほうがいい
  • 金額には全然こだわらない(いいものは高くて当然)

そして検索する数時間、2つのメーカーに絞られました。それが「東プレ」と「PFU」というメーカー。

ではここで簡単に東プレとPFUの製品について説明・・・簡単にですよ?

東プレ=Realforceシリーズとは

東プレという会社はもともとプレスメーカーとして東京の江東区に作られた東京プレス株式会社です。1960年台の行動成長期にプレスから冷凍冷蔵機器、ついで電子機器へと分野を広げていきました。

その中で独自の方法「静電容量無接点方式」による入力機器(キーボード)が高い評価を受け、金融機関やデータセンターなど一流の現場で使われるようになった、という流れで今に至っている高級キーボードの1社。

キーボード(REALFORCE) | 電子機器関連製品 | 製品情報 | 東プレ株式会社

ここで出てきた「静電容量無接点方式」というもの。

実はこの方式、「無接点」という名称からも明らかなように、厳密にはスイッチ機構ではありません。

この方式は各キーに備わった、円錐バネで弾性支持されたシリンダー状の軸部品を押し下げることで、そのシリンダー状部品の底についた誘電体の接近・離脱によって各キーの部分に用意されたコンデンサ回路の電荷容量(静電容量)を変化させ、それを電気回路で検出することでオンオフを判定する仕組みです。

簡単に言うと、よくあるキーボードのスイッチ先端と先端が触れ合うことで通電し「入力された!」となるような仕組みではなく、キーを指が押し下げたことを電気が検出し「あ、オンしたわ」と判断する感じです。

金属の接点などがあれば繰り返し入力されることで摩耗して故障してしまったり、一番下まで押し下げないと「オン・オフ」が判別できなかったものが「ちょっと押し下げただけで入力を判断してくれる」という仕組みなのです。

接点がない分部品に優しいことから高寿命だし、完全に押し下げなくても反応してくれるから長時間使っても指が疲労しにくい。ただしその機構が難しいのでお値段は高めになります。

そして東プレのキーボードでびっくりするのがその種類の多さ。すごく簡単に分けると「テンキー(数字キー)の有無」「タイプするキーの押し下げる重さ」「キーの多さ(英語か日本語か)」です。

面白いのがタイプするキーの重さで、軽いのから30g、45g、55g、そして変荷重(へんかじゅう)っていうのもあるんですよ。

変荷重っていうのは、たとえば小指のような力の入れにくいところは軽くタイプできる30g。真ん中の力の入れやすい所はしっかり押せるから55gというようにタイプする重みがわざと変化させてあるということ。

確かに人差し指とかは力が入れやすいですけど、小指ってギュッと力入れにくいですからね、軽くタッチして入力を判別してくれると楽かもしれません。

そんな東プレのRealforceでいろいろ見ている中で僕が一番気に入ったのはコレ。

REALFORCE91UBK-S っていうやつです。

メーカーのページに載ってるスペックは以下の通り。

品名REALFORCE91UBK-S
型式NG01BS
配列日本語
キー数91キー
テンキーレス
カナ刻印無し
I/FUSB
荷重変荷重
キー刻印レーザーマーキング
寸法 幅
奥行
厚さ
366mm
168.5mm
38mm
重さ1.2kg
ケーブル長1.6m
RoHS対応
対応OSWin7/Win8 /Win8.1/Win10
特長シリーズ初の静音キーボード。人気の高いREALFORCE91UBKのデザインを採用し静音機能を追加。

さて、さっきの僕の要望と見比べてみます。

  • 静音性 ○?
  • 程よい打鍵感 ○
  • 毎年買い換えるようなものではなく、高くても10年くらいもつようなもの ○
  • 有線、無線はこだわらない。できれば無線(USBもしくはBluetooth) ○USB
  • 多少クセがあるキーボードでも長期で使うのでOK ○
  • テンキーはいらないので、できれば小さいほうがいい ✕
  • 平べったいものよりキーがきちんと立ち上がってるほうがいい ○
  • 金額には全然こだわらない(いいものは高くて当然)

ほぼ期待通り。ただ残念なのが「テンキーなしで変荷重なし、静音」というのが見つからないこと。僕には変荷重って気持ち悪いんです。例えばピアノを弾くときって同じ勢いで叩くじゃないですか。それが小指はやわらかく、人差し指が固い鍵盤とかだったらやっぱり気になるなぁと思うので。

では次はPFUです。

PFU=HHKBキーボード(Happy Hacking Keyboard)

次はPFU。PFUは石川県のコンピューター関連メーカー。PFUという社名が「Panasonic、FUJITSU、内田洋行」から来ているというのが英語だと思ったら日本っぽかったです。いろいろな社内の歴史があって今は富士通の完全子会社、古河グループにいるのだそうな(ウィキペディアより)

古河グループ??古河グループと聞くとピンとこなくて「富士通の方が有名じゃないの?」となりかけましたが調べてみると納得。

古河電気や富士通、横浜ゴムに日本軽金属、朝日生命保険やみずほ銀行も古河グループの一つだったのですね。おみそれしました。

さて、そのPFUが作っているものといえば、イメージスキャナでは世界トップシェアなのだそうです。不勉強ですみません。あとはなんだか難しい名前の仕事を一杯されておられるようです。

株式会社PFU

さて、そのPFUの作っているものの1つにHHKBというキーボードがあります。HHKBというのは Happy Hacking Keyboardの略だそうで、HPにはこうあります。

アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。
馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。
いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない。
【東京大学 名誉教授 和田英一】

このHHKBというのはPFUと和田英一という教授の共同研究で作られたキーボードだそうです。

Happy Hacking Keyboard | 和田先生関連ページ | PFU

東プレの静電容量無接点方式を使っていると思ったら、HHKBは東プレからOEM供給されてるとのこと。というのも和田教授の研究結果を活かしたキーボードを作るにあたって、最適だったのが東プレの静電容量無接点方式だった、ということのようです。

東京大学の和田英一名誉教授の著した1995年度WIDEプロジェクト研究報告書にある個人用小型キーボードを株式会社PFUが具現化したものである。和田によれば、

  • キーボードは基本的入力デバイスで生涯使えるものなので、猫の目のように配列が変わらないこと。
  • 必要最小限のキーにより、持ち運びの可能な小ささを実現すること。
  • UNIXプログラマ向きのキー配列

を重視して作られたとのことである。
和田名誉教授によると「Happy Hacking Keyboard」の代わりに「キー坊」も名称の候補であったという。

Happy Hacking Keyboard – Wikipedia

よかった、キー坊という名前になっていなくて本当に良かった。

そのHHKBの中で一番気に入ったモデルがこれ、Professional JP Type-Sです。タイプSというのは「静音」のSとのこと、確かに静かなのです(すみませんすでに手に入れてこのキーボードで記事を書いています)

項目Happy Hacking Keyboard Professional JP Type-S
モデル日本語配列モデル かな無刻印
型名PD-KB420WS
適用機種USBポート付PC、USBポート付Mac(注1)
接続ケーブル着脱式(ケーブル長1.8m)、キーボードに添付
キー仕様静電容量無接点方式、押下圧45g、3.8mmストローク、
シリンドリカルステップスカルプチャ、キーピッチ19.05mm
キー数JIS配列69キー
インターフェースUSB
機能カスタマイズ機能
サイズ(mm)294(幅)×110(奥行)×40(高さ) キートップ上面まで
質量520g(ケーブル除く)
別売オプションUSB接続ケーブル(白)(型名:PD-KB300C) (注2)
HHKB Professional用 キートップセット白 (型名:PD-KB420KTW)(注3)
ハードケースDX (型名:PD-KB01SD)

さっきの要望リストももう一度並べてお気に入り度をチェックしてみます。

  • 静音性(夜中に1人でタイピングをしても家族から苦情がでないような音) ○
  • 程よい打鍵感(キー同士がある程度離れていること、しっかり押し込むことができること) ○
  • 毎年買い換えるようなものではなく、高くても10年くらいもつようなもの ○
  • 有線、無線はこだわらない。できれば無線(USBもしくはBluetooth) USB
  • 多少クセがあるキーボードでも長期で使うのでOK ○
  • テンキーはいらないので、できれば小さいほうがいい ○
  • 平べったいものよりキーがきちんと立ち上がってるほうがいい ○
  • 金額には全然こだわらない(いいものは高くて当然)

キーボードの配列も日本に対応してるしこれなら違和感なく使えそう。

ちょっと欲しかったカーソルキーもあったし。今時のキーボードの流行りは「Bluetooth、ワイヤレス、タブレットにも接続可」とのことですが、あえてそれらに逆行しても良いんじゃないかなと思い購入しました。今回はポイントの余っているAmazonで購入。

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※この記事を書いたときは3年目だったのですが、今記事を見直したら今は2021年、5年間すでに使っていることになります。

まだまだ現役で不具合などは何もありません。

Happy Hacking Keyboard Professional JP Type-S到着

帰宅するとすでに到着していました。箱が美しい♡

取り出したキーボードは非常に小さく、幅でおよそ30cm。机が広くなった気がします。

コメントで「Zのズレ」についてご指摘を頂いていたのですが、今のところ違和感がありません(というか今つかってます)

さり気なく右上の「type-S」。高速タイピング性(speedy)と静粛(silent)を表わすType-Sだそうで。なるほど確かに音はめちゃくちゃ静かです。

今までのキーボードに比べるとコンパクトになったキーボード。ほとんどのものは指をちょいと伸ばすだけで押せてしまう。テンキーは元々使ってなかったので全然なくてもかまわないのです。

さて、しばらくこれで文章を書いてみよう。キーの配列もディップスイッチで変更できるのでいろいろこれから変えてみるつもりです。

HHKB Professional JP Type-S使用感レビュー

実際に使ってみての感想を感覚的に表現してみましょう。

さすがの静音性、真夜中に使っても安心

Type-Sというのはspeedyとsilentを表わす「S」なのだそうですが、本当に音は静かです。YouTubeに一般のHHKBとこのType-Sの音の比較をしたものがあったのですが、Type-Sの方はまさにそんな感じの音です。あとはキーボードの下、デスクの厚みとか材質で若干音が違うかもしれません。いま私は厚み15㎜くらいの合板の上で叩いていますが、柔らくて少し乾燥した感じの「スココン」という音がします。

youtu.be

普通のHHKBの音に比べるとしっとりした潤いのある音がしますね。

私はマンション住まいでリビングでブログを書いたりするのにこのキーボードを使っていますが、夜中に熱中して記事を書いてても横の部屋で寝ている妻から注意されることはありません。

以前のMicrosoftのキーボードなら「昨日夜遅くまでパソコンしすぎ」って怒られることもあったので、そーっとキーを叩いてたりしましたが。気兼ねせずタイピングに集中することが出来ます。

ちなみに、HHKBのBT(Bluetooth版)も購入しました。こちらは音が「シャカシャカ気味」なのが気になったため手放しました。

HHKBは疲れにくくしっかりとした打鍵感がある

裏のスイッチでこんな風にカスタマイズできますよ、というもの。

元々Windowsのキーボードだから初期設定のままで私には違和感がありません。ただ全角/半角の切り換えの場所がまったく違って、今までの通り押すとTABキーを思わず叩いてしまうという。この辺りはしばらく慣れが必要なところ。

※1週間もしないうちに慣れました。逆に会社のパソコンで混乱してしまう始末。

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ファンクション(Fn)キー。左手のホームポジションから小指をここまで移動させようとすると結構遠いんです(と言っても近いんですけど)右手小指あたりにもあるんですけどちょっとそれも遠い。

このFnキーを小指で押さず「小指の付け根、鉄棒で豆ができるところ」で押す方法をどこかのページで拝見したのですが(すいません見失ってしまいました。また見つけたら是非リンクさせてください)これが秀逸!手首のあたりからコトリと左手を傾けてFnキーを軽く軽く抑える感じで1~4くらいはそのまま左手で押せるんですよ。5から後ろはちょっと右手に頑張ってもらおうかなとか。

キーのタイピングはちょっと重く感じます。と言っても押す最初にちょっと重みというかひっかかりのようなものを最初にちょっと感じる程度。押してしまえば特に抵抗もなく嫌な感じはありません。

足を出すことで傾きを調整することができます。今は低(何も出していない状態)にしています。ここは使う方の本当に好みだと思います。

かれこれ二時間ほど触っていますが、机と接地している手首あたりに若干の痛みがあります。ここはクッションのようなものを置いたほうがよさそう。とりあえずはタオルか何かを丸めてクッション代わりにしてみようと思います。

追伸 木製のアームレストを作りました。たった210円。

3年間使ってみての改めてレビュー

先程記事を読み直していて、このType-Sが3年以上前に買ったものだと気が付きました。もうそんなに使っているのですね。

今では完全に私の相棒となっていて、頭で考えたことが指先からキーボードを叩き文字として表現される、まさにキーボードは指先の一部になっています。

当然ながらヘタリなどの不具合も一度もありませんし、長期出張のときなどはこのキーボードを連れて連れていくくらい。

当初購入したときに29700円というのは高いなと正直思った部分もありましたが、3年も使えば1日10円ほど。安いものです。今は値段が下がっているようですね。

キーのタイピング自体には過不足まったくなく、副業としてブログを書いたりアフィリエイトの記事を書いたりするときも疲労軽減は間違いありません。JPモデルにある矢印キーも実はトンデモなく便利で、これがあるだけで記事の編集などがかなり捗ります。JPモデルで本当に良かった。

これからも愛用し続けます。購入を迷っている方、是非どうぞ。

購入はAmazon、楽天、Yahooどこから買っても同じ値段になります。それぞれの方のご自由で購入するのが良いと思います。たまにAmazonでセールの対象になったりしますね。

追伸: 嬉しいツイート発見

なんだかTwitterからの流入が多いなと思ったら!


HHKBのOfficialのアカウントからTweetしててくださったんですね!これは嬉しい。ますます手放さず大事に使おうと思います!!

衝撃!新製品「HHKB Professional HYBRID Type-S」発売

ずっとつぶやいていたことがあります。「タイプSにBluetoothが使えたらなあ」と。

通常のProfessionalにはBTというBluetoothによる無線接続ができるものがあったのですが、静音のタイプSにはBTがなかったのです。

それがあればそっちを買っていたのですが。試しにBTを買ったこともあるのですが、ピッチが少し深いこと、音がやはり気になってしまい購入したものの数ヶ月で手放してしまいました。

それほどタイプSは私にとってまさに「カウボーイの鞍」のようにぴったりな一台だったわけです。

そしてついに新製品でHHKB Professional HYBRID Type-Sが発売になりました。タイプSの静粛性などはそのままにBluetoothによる無線とUSB Type-Cによる有線接続ができます。

英語配列と無刻印、そして私が使っている日本語配列(かな無刻印)の3種類があります。

私のおすすめはやはり・・・矢印キーが使いやすい日本語配列モデルですね。

右下の矢印キーが目線を動かさずに使える、というのはけっこうなにかと便利です。

お値段は少し高くなりましたが無線で使えると活躍の場が広がりますね。

また、Type-Sではない普通のHYBRIDもでています。

キーが少し深いのでしっかり打ちたい方はこちらのほうがおすすめです。